第54章 私の見解 彼の分析

どういう意図であんなデザインなのかは知らないが専属の執事さんは余程スケベであると読んだ

そしてきっとイルミさん崇拝者だ


彼の魅力を理解しているからこそ攻めたデザインを選んだに違いない

きっと彼はチャイナ服を前に怪訝な表情を浮かべていたのだろうけど執事さんはそんな彼に勝ったのだ

………その勇気称賛に値する




「イルミさんの魅力を良く理解してらっしゃる執事さんですね！」


「……………。」



笑顔を向ける私に彼は呆れた視線を送るが

先程とは違い流れは今、私にある！！！！



「どうですかイルミさん、私はチャイナ服姿を見せてほしいと我が儘を言ってるんじゃ無いんです。アオザイ姿を見たいんです。」


「見たら何になる訳？俺にメリットが無い。」


「私の人生が潤います。」


「馬鹿じゃないの。」



確かに彼にメリットは何も無いかもしれないが私はどうしても見たいのだ



「………か、彼女の幸せを考えるならちょっと見せてくれるくらい……！！」


「安い幸せだね。」


「安くても何でも見たいんです！！！あんな大胆でけしからんチャイナ服を着こなすイルミさんなら間違い無く着こなせます！！！」



本音だった

本当はチャイナ服姿を見たい人生だった

しかしそれが無理ならばアオザイ姿の彼を見たい


私の言葉を聞いた後彼は少し考える素振りを見せてから口を開いた




「……………沙夜子ってコスプレ好きなの？前にも執事服着せられたし沙夜子は確か3着くらい持ってたよね。」



…………コスプレが好きかと聞かれると好きでも嫌いでも無い


私自身がしたいとは思わない


只彼の姿をメモリーに収めたいのだ



「……………別にコスプレ好きとかじゃ無く、イルミさんやから見たくて…………」


おずおず答えた私に


「その発想って変態オヤジと変わらないよね。」


彼は冷徹な言葉を浴びせた