• テキストサイズ

ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第50章 話し合う





愛しくて堪らない人の温もりにすっかり落ち着きを取り戻し安心感に包まれ始めた頃



「あ、これは沙夜子に聞いておきたかったんだけど。」


彼は間の抜けた声を上げた


「どういうつもりでヒソカを部屋に上げたの?」


「え」


「ヒソカは快楽殺人鬼だよ?」


「………はい」


「沙夜子を襲った変態だよ?」


「…………」


「あんな危険人物を何をされても解らない個室にわざわざ招いた理由は何な訳。自分に危害が及ぶとは考え無い訳?」


「……それは「相談なんていうのは信用に足る人物にする物で無用心に変態なんかに話すべきでは無いよ。」



突然饒舌に話す彼に驚いて見上げれば端正な顔立ちの眉が不機嫌に潜められていて


……………やはり色々な事があったが最終的には不機嫌だったのだなぁなんてぼんやり思う




「沙夜子が馬鹿だから教えてあげるけど相談するという行為は深層心理をさらけ出して相手を引き込む行為だ。弱味を利用されるリスクを考えて無いよね。」


「…………はい………」



「今後ヒソカに相談は禁止。」



「えー!!!そんなん……私初めてイルミさんとの恋愛相談出来る相手が出来たのに!!」



初めて彼の事を相談出来るヒソカさんの存在は私にとって心強いのだ

始めに無かった条件を付けられるなんてそんなのあんまりだと思う

なんて考えていると



「相談なんてしないで甘えたい時に甘えれば良いじゃん。」



彼が知る由もない相談内容がさらりと告げられて変な声が出た



「……え"……なんで知ってるんですか………」


「ヒソカから聞いた。」



平然と言って退ける彼の胸に体重を預ける


ヒソカさんは信用に足る人物だと私は思う………


だけど異端児である分行動の読め無さに少し苛立った

普通相談内容を彼本人に話してしまうだろうか………




「………もぅっ!!!!!」


「ほらね、ヒソカは信用ならない。」




なんて少し嬉しそうに言う彼に言い返す言葉を私は持ち合わせていなかった







/ 1349ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp