ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第49章 あからさま
「クックックッ……折角こっそり教えてあげたのに……他の相談内容はボクの中に秘めておく事にするよ……♣️」
「……………。」
「殺気、沙夜子ちゃんが怯えちゃうんじゃない?♦️」
「死ね。」
「………酷い事言うね♦️」
咄嗟に出た言葉で彼女の悩みを聞きそびれたがヒソカの口から聞くのはどうしても癪に感じて耐えられそうに無かった
何故ヒソカなのか
彼女にとって悩みを打ち明けるべき一番信頼に足る人物は自身では無いのか
指摘される程に膨れ上がった殺気を押し殺しながら男に背中を向ける
「沙夜子ちゃんにコーヒー美味しかったよって伝えておいてね♥️」
鬱陶しいにも程がある台詞にまた殺意が募る
途端に遠退いた気配
窓から外に出たのだろう
舌打ちがやけに響いた廊下を再び歩み始めた
何故ヒソカとの付き合いを許可してしまったのか……
考えれば巧く行かない思考と現実に髪を乱暴にかき上げる
(……………大体相談って何………俺には言えなくてヒソカには話せる事なの?)
むしゃくしゃとした気持ちが渦巻くままに部屋の扉を開いた