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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第49章 あからさま






いずれ来る別れについてもヒソカさんは問題無いと言った


「現に今沙夜子は此方にいる訳だし君たちは世界を行き来しながらずっと一緒にいられるよ………そう考えたらボクたちもずっと友達でいられるね♥️」


私は自分の世界に帰る事がまた別れの時だと捉えていた

しかしヒソカさんの言葉を聞いてはっとした

私は彼の世界に来たのだ

私は何度だって世界を越えられる

長いバラバラの時間があったって本当の別れでは無いのだ

次の別れはもしかしたら待ち合わせして再会なんて事が出来るかもしれない


なんて希望の光りが胸に射し込んだ


それも全てヒソカさんのおかげだ

そして"ずっと友達"という言葉にも心は温かく成った



__________"



止めどなく他愛ないお喋りを続けていた私達だが


「じゃあボクはそろそろ帰るよ♥️」


ヒソカさんは唐突に席を立った


徐に見遣った先、空が橙色に染まっている事に気付く

私達は随分と長い間お喋りしていたらしく、以前なら夢中に成っていてもこんなに時間の流れを早く感じただろうかと思った


「また遊びに来るよ、沙夜子♥️」


妖艶さを含んだ笑顔だがヒソカさんは元来そういう人なので然程気にならなく成っていた

私も笑顔を向けてお別れの言葉を紡げばニッコリ笑ったヒソカさんは音も経てずに扉から消えた


………本当に素敵な時間だった

彼の事を知った人物だからこそ出来る相談

やはり相談を聞いてくれる人がいると心は軽く成り本当に頼もしく感じた


「よし、夕飯作ろう!」


ヒソカさんに心底感謝しながらも清々しい気持ちでキッチンに立った私は鼻歌交じりで料理に取り掛かった




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