ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第47章 親方と私達
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時刻は15時を過ぎた頃
私達は普段と変わらぬ距離で二人並びソファーに腰掛けてテレビを見ている
彼は何処と無く穏やかな表情を浮かべていて時たま視線が交わるが心地好い無言が流れていた
………まぁ無表情に違い無く穏やかな表情に見えるのは私が穏やかな気持ちだからかもしれないが
テレビから流れるバラエティー番組の言葉に笑いつつ
私も自分から彼にイチャイチャしてみようかと考える………
私は今迄自ら彼にイチャイチャとくっついた事が少ない
ハグはするし酔って記憶が無い時は知らないが
恥ずかしいし緊張してしまい積極的に甘える事は出来ないでいた
しかし結ばれた今、あれ以上恥ずかしい事等無いのでは無いかと思えるのだが
行動に移そうと考えるとやはり羞恥が邪魔をする
気が付けば漏れた溜息に彼の流し目と視線がぶつかった
「どうしたの。」
なんて聞かれても言える筈が無く口ごもる
"イチャイチャしたいけど恥ずかしくって………"
なんて言葉にする方がかなり恥ずかしい
それに本来彼は人との触れ合いが苦手で、私が例外なのは百も承知だが私から唐突に触れられるのは苦手と感じるかもしれない
現に私達は恋人に成ったからと言ってベタベタ引っ付いている訳では無い
時折気紛れに彼が引っ付いて来ては直ぐに離れて行くだけで……
…………猫っぽい………
…………佇まいや容姿も相まって強烈に猫を感じる………
…………そんな彼の小悪魔的魅力は今は置いておくとして。