ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第46章 触れ合った想い
いつの間にか取り払われたショーツ
彼の長い指先に翻弄されるまま思考をひとつひとつ手放して
漏れ出た物が小さな水音を鳴らし時折向けられる熱っぽい雄の眼差しに追い立てられて行く
的確に与えられる快感に只堪える様に汗ばんだ手で懸命にシーツを握れば
身体の中に長くしなやかな指が押し入る感覚が走り私は息を忘れた
決して激しい訳では無くゆっくりと沈んだ指は敏感な部分を探り当てると淫靡な水音を鳴らし始める
答えを教える様に背中を伝う快感に再び漏れ始める甘い声を気に止める余裕は遠の昔に無くなっていて
只快楽に溺れる中どれだけそうされていたのか指を引き抜いた彼は悩まし気な表情を浮かべて私を見詰めた
「そろそろ良い?」
きっとお揃いの愛欲に満ちた視線を合わせて頷けば
彼はもどかしく羽織られていたシャツをベッドサイドに脱ぎ捨て
カチャカチャと金属音を経てながらベルトを取り払い鬱陶しそうにジーンズを脱ぎ捨てた
彼が衣服を脱ぐ姿はそれだけで美しく明るい室内に鍛え上げられた無駄の無い肉体が浮かび上がる
まるで彫刻の様な完璧な身体
淡白な雰囲気を纏わせ凛と風を切り歩く彼は何を考えているか解らない瞳の持ち主だ
そんな彼に私は今から抱かれるのだと思えば何処かに霞んでいた羞恥が怒涛の様に込み上げた
咄嗟に傍でくしゃくしゃに成っていたタオルケットを抱き寄せて身体を隠す
………………大体部屋が明る過ぎる。なんて今更な事迄もが更なる羞恥を煽った
それに大好きで愛して止まない彼に………なんて今更ながら緊張が込み上げて身体は強張って行く
唯一残った目隠しの意味を成す下着を彼が悠々と取り払う仕草
羞恥から目を反らしながらも下心と言うよりは心の準備を整える為にチラリと視線を向けて私は即座に後悔した
………中性的な彼の顔立ちには似合わないにも程があった
私は年齢のわりに経験人数が乏しい
なのではっきりとした事は言えないが想像を超えたサイズ感に唖然としてしまったのだ
彼が男性である事は勿論承知だが端正で中性的な顔立ちの彼から誰が想像出来るだろうか
紳士的にコンドームを手に取った彼から視線を反らしてタオルケットにくるまっている内
「沙夜子」
随分近くから声が聞こえて肩が跳ねた