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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第45章 カップルメール







『イルミさんのお部屋ですか?出来ればお部屋の全体というか……お部屋の内装を見たいです』


一緒に生活していてもホテルだし最初から様々な物が揃っていて謂わば仮住まい

私の部屋も彼にとっては仮住まいでインテリアは全て私の物だし彼の私物はまさかの段ボールの中だったのだ

彼が選び購入し、暮らし続けた空間は私を魅了して止まなかった



『どうして』


『私はイルミさんの部屋に行かれへんから見てみたいんです!お願いします!m(__)m』




「ほんまに見たい~っ!!!!」


私の存在を隠しているのだから私は一生彼の部屋に行く事は無いだろうし行けば恐ろしい目に合う事は間違い無い

ならばせめて写真でも彼のプライベートの部分を覗きたいと願う

一緒に衣食住しておいてプライベートも糞も無いが"彼の部屋"という響きは楽園の様な響きに思えさえする


メールを送信して10分が経過した


今迄2、3分程度で返信をくれていた為に何度もスマホ画面を見詰める


……………彼は私の変質性を見抜き呆れているのかもしれない………


となれば写真は叶わず


……………驚異のマイペースを発揮して眠っているという事に成れば話しは流れてしまう…………


なんて考えていると



『はい』



短い文章と共に待ちわびたメールが届いた


項垂れていたクッションから素早く起き上がりソファーにて正座する

写メを添付してあるマークを確認してゴクリと唾を飲み込んだ


…………妙に緊張する…………


汗ばんだ指先で画面を辿ると何枚もの写メが添付されていた


広々とした空間の写った写メを拡大する私は気持ち悪いがまじまじと見たいのだ!!!


どうやら床や壁は大理石、中央に黒を基調としたローテーブルと革製らしき黒のソファー

奥にはキングサイズよりもっと大きそうなベッドがあり図鑑とスノードームが置かれていたチェストはベッド横にあった

深いブラウンの本棚は高い天井迄伸びていて拡大してじっくり見ていたからこそ体術や歴史、人体構造本等難しそうな本の中に星の図鑑を発見した

………どうやら星の図鑑は完全に彼の私物に成ったらしい



彼の部屋の第一印象はモノクロで広いスペースのわりに物が無いという事だった




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