ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第42章 困惑の購入物
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ピクニックという事はお弁当が必要だと話せば先に材料や調味料を買いに行き二人でお弁当を作ろうという事に成った
ホテルの外に出れば賑やかな露店商が直ぐ近くに開かれていて沢山の人達が行き交っていてワクワクと胸が弾む
まだまだ強い陽射しの太陽に真っ青な空は村を囲む様に聳える山々の緑を深くしていて清々しい気持ちに成った
露店商には沢山の食材が並び私は赴くままに買い物をし、彼はそんな私の隣で何も言わずに待ってくれていた
そして袋に入った荷物は然り気無く取り上げられ彼の腕には沢山の買い物袋が下がる
「いつもありがとうございます!」
「たいしたことじゃないよ。」
なんて答えた彼だがホテルへの帰り道、薬局らしき店に足を運んだ
二人で買い物に来ているのに突然方向転換して店に入ってしまった彼に唖然としつつも後を追う
優しい人だな……なんて感心していた矢先での出来事に一言声を掛けてくれても良いのに……なんて贅沢だろうか
木製の扉を開けばチリンチリンとドアベルが鳴って薬剤の独特な香りが鼻を掠める
見渡せば小さな小瓶に錠剤が入っていて戸棚に綺麗に陳列されており、やはり薬局らしい
…………しかし、彼が薬局に何の用だろうか…………
風邪も引かない彼に薬は不必要に思う
もしかしたなら毒物の修行か何かをしようとしていて毒に成り得る物質でも購入するのだろうか……
店の奥から姿を現した彼はその手にひとつの箱を持っていて目の前で素早く購入するとチラリと私に視線を向けた
「行こう」
「………?はい」
店の外に出て再び並んで歩き出す
…………毒物の修行とは如何なる物だろうか…………
そのまま摂取するのか……それとも料理に混ぜるのか
料理に混ぜる場合私と彼の料理を別にしなくてはいけないし、取り違え無い様に細心の注意が必要に成る………
彼からの注意喚起が無いという事はそのまま摂取する線の方が強い気がするが彼は時たま天然さんな所がある
もしかしたら注意は料理をしている最中や出来上がってからするつもりかもしれない
その場合うっかり味見なんてしよう物なら私はポックリ逝ってしまう…………
私は彼が通常の薬を必要としないだろう事から購入物が毒であると仮定した