ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第41章 村のホテル
いそいそとシーツを抜け出して枕を抱き締める
彼のベッドに近付いてそっとシーツを捲れば彼は寝惚け眼で私を見上げた
「………どうしたの?」
掠れた声で問われて彼をじっと見詰める
「……あの、寂しくて……一緒に寝たら駄目ですか……」
枕をぎゅっと抱き締めつつも伝えれば彼は身体を横にずらしてスペースを開けてくれた
「………失礼します」
「……んー」
おずおずベッドに入れば彼の体温の移った暖かいシーツに包まれて途端に緊張してしまう
身を硬くして只天井を眺めていると彼の腕に抱き寄せられて心臓が跳ねた
「こんなに心音が早いと眠れないよ……大体沙夜子から来たんだからリラックスしなよ」
優しい声色で言った彼は私の背中を緩く撫でた後に胸板へ引き寄せた
近付いた距離に大好きな匂いが鼻を擽る
「…………おやすみなさい」
「おやすみ」
頼もしい彼に包まれ安心感に満たされて行く中私は夢へ落ちた