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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第39章 常識外れの水遊び






その後もウォータースライダーを楽しんだ私達はビーチボールで水中バレーをする事に成ったのだが


「………。」


「………。」



まるで水の抵抗を感じさせない彼の動きと平均以下の体力の私では全くゲームに成らず5分と経たずに自然と辞めた





そして今、ヨークシンの街を見渡せる高層テラスの野外プールにて夏の日射しを感じながらキラキラと輝く水に胸が高鳴っている

やはり室内プールと野外プールでは全く違う

太陽光を反射して輝く水面、プール特有の匂いと暑い風は夏の香りと成って頬を撫でた

勿論室内プールも素敵だがしっかりと今の季節を感じられる野外プールはがっちり私のハートを掴み私はプールサイドから助走を付けて飛び込む

冷たい水が心地好く全身を包み酸素を求めて水面へ上がれば彼は遅れてプールに入った所だった


「イルミさん!私小学生の時思い出しました!」


学校のプールとは似ても似付かないお洒落なプール

しかし学生の日々を送る中、水泳の授業は冷房の無い教室から抜けて清涼を感じさせるものだった

太陽光を浴びて暑い肌を冷やす

何故か懐かしく成ったのだ


「水泳の授業!私クロール出来ませんでした」


「基本じゃん。」


「息継ぎ見られるの恥ずかしかったんです……今考えるとアホな理由ですね」


「平泳ぎは?」


「出来ません……でも潜水は得意でしたよ!宝さがしとか大好きでした!」


「宝さがし?」


「小学校の授業で先生がプールに色々投げ込んで其れを生徒が潜って探すんです!」


私の説明に「ふーん」と呟いた彼は考える様に視線を漂わせた

きっと彼は平凡な水泳の授業を受けた経験は無いだろうし想像しても情景が浮かばないのかもしれない


「やってみませんか!」


彼には沢山の経験が欠落している

その分私が経験した事もない事を経験してきているのは解っているが私に教えられる事ならば彼に沢山の下らない経験をしてほしいと思っている

そんな思いからの提案だった




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