ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第38章 水着
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私は浮き輪を借りて流れるプールにて流れのままに漂っている
プール特有の匂いに小学生時代の水泳授業を思い出した
暑い暑い授業の合間のプールは幼い私には天国だった
蒸し暑い教室から脱して水と触れ合う至福の時間
………今の私は季節の流れをぼんやりと眺めていてずっと室内に隠っている
しかしながら夏らしい遊びというのは私の胸をワクワクと弾ませた
私の浮き輪に掴まって隣で同じ様に漂う彼を盗み見る
結い纏めた髪により普段隠れたうなじがセクシーに濡れていて私よりずっと外出している筈なのに白く透き通る肌は目に眩しい気さえする………
彼の水着姿はやはり目眩を覚える完璧な物だった
すらりと長い手足、均等の取れた肉体には顔に似合わない筋肉が程好く付いていてダークグレーのサーフパンツは彼の肌の美しさを際立たせていた
……………そして何より…………なんだあの腹斜筋……………
腰から入った筋肉のラインは見事な物で………
じっと腹斜筋を水面越しに眺めていた私だが
「一周したらウォータースライダーしよう…………」
彼の大きな瞳がそんな私を捉えた
「何?」
瞬間的に熱が顔に集まる
「いやぁ流石の筋肉ですね………あはは」
無理矢理に笑顔を作る