ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第35章 毒
「不味くは無いけど美味しくも無い。」
…………確かにペロペロキャンディーとはそういう物だ
そうじゃない物も沢山存在するのだろうが食べきれないと定評のある飴だし彼のお気に召さなかった様だ
「もう要らない。」
なんて秒で捨ててしまった彼
勿体無いと思ってしまうが彼の表情が何処か満足気で注意する事は出来なかった
「イルミさんイルミさん!あれやってみたいです!」
私が次いで指指したのは金魚すくいに良く似た出店だった
金魚すくいと違うのは泳いでいる魚
赤青黄色とカラフルな熱帯魚が沢山泳いでいて子供から大人迄沢山の人が魚を掬っていた
「良いよ。二人分ね」
なんて私の隣にしゃがみ込んだ彼と二人ポイを受け取り
私は夢中に成って魚を掬った
彼はやはり私より早くリタイアしてしまったが以前より上達した様で「10匹掬った。」とどこか嬉しそうに報告してくれた