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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第34章 遊園地と目撃






なんて脳内で狼狽えている内に私達の番になり腹を括って彼の腕にぎゅっと抱き着いた


「…………。」


彼はそんな私の行動をじっと見ていたが特段何も言わずに歩みを進める


遮光カーテンに仕切られた先は当然ながら真っ暗だった

おどろおどろしいBGMにお化け屋敷特有の雰囲気

私は入館早々へっぴり腰で歩いているのだが彼はそんな私に歩みを合わせてくれているので随分小さな歩幅で歩いているだろう




…………角を曲がるのが酷く恐ろしい


その先に何が待っているのか解らない恐怖………


遂に立ち止まってしまった私に彼はしがみ付いていた腕を私の肩に回し抱き寄せてくれた

その事で私は彼の胴体にしっかり抱き着く事が出来て安心感が生まれる



そんな時、目の前に突然現れたゾンビにけたたましい悲鳴を上げる

暗闇からヨタヨタと寄って来る様はリアルその物で生理的に流れる涙


しかしここで予期せぬハプニングが起こる


目の前迄迫ったゾンビが突然力を無くして倒れたのだ



「……?!?!」


パニックに陥る頭で思考を巡らせ答えに辿り着く迄はたったの数秒だった


「イルミさん!!!」


「何。」


「針!!投げたら駄目!!!!」


隣で平然とゾンビを眺めていた彼が早業で針を投げてしまったのだと気付いた

そして目の前の光景は死に直結し、自身の目の前で人の命が消えたのだと言う恐怖は簡単にオバケを上回った



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