ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第170章 暗闇の中
正直、中々に見付からない男に苛立ちすら覚えていたがこの際何でも良い
彼女に掛けられた念の気配からゲートが開くのは今日か明日かと言う所だろう
俺は男と接触し、自身ももう一度彼方に行く旨を伝えたのだが交換条件として男を操作しない事を提示された
男を操作し、スムーズな異世界間移動を……と思っていたがどうやら読まれていたらしい
「……わかったよ、操作はしない。」
手の平を上げて見せれば笑う男に殺意を覚えたが殺す訳にも行かず
「では、このまま待っていてください」
パタンと閉じた部屋の一室で一人ゲートが開くのを待つ
勿論、長期休業の許可も取得済み
こじつけた理由にも抜かりは無い
キラキラと光り輝くゲートに進む
「………俺の許可無く目の届かない場所へなんて行かせないからね、沙夜子。」