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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第168章 私を待つもの






07月21日


16:37



全面の壁窓から強い日射しが降り注ぐ室内はそれでも心地好い室温を保って大理石の床を一層眩しく輝かせる

そんな中私はぼんやりと一人の時間を過ごしていた


DVDやゲームに漫画、彼に与えられた娯楽の数々を遂に全てやり尽くしてしまったのだ



「あ~…………暇………」



なんて間抜けな声が聞き馴染みのあるCMの音と混ざって私は小さく欠伸を漏らした



途方も無く退屈だ



彼に早く帰って来て欲しいけれどスマホはピクリともせず………

まぁ……彼は多忙な人だし職業柄、連絡は1日に1本あれば良い方なので我が儘は言えないけど




内容も頭に入れず眺めているだけのテレビ画面にはニュース番組が流れていて


大画面に撮された街並みと天気予報


明日も随分暑そうだ……彼はしっかり水分補給出来ているだろうか


なんて考えていた私だが不意に目に飛び込んだ数字に私の心音は大きく高鳴った



(………21日………そっか、もうそんな日付かぁ………)



途端にズキリと痛む胸から深い息を吐き出してガラス壁から見える真っ青な空を見上げた




「………そっかぁ………もうちょっとしか無いんか……」




彼との永遠を夢見ながら幸せを噛み締める内に、いつの間にか7月も後半になっていた



切ない気持ちなのに何だか不思議と現実味が無いのは何故だろう






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