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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第167章 夕焼けが眩しくて








「ドリンクバーって言ってそれを頼んだら飲み物が飲み放題なんですよ」


「ふーん。」



なんて言いながらも再びドリンクバーに向く横顔をぼんやり眺める



(初めて来たんやろうなぁ………睫毛長いなぁ……)



なんて、テンションが低いながらも美しい彼に見惚れているといつの間にかじっと交わった視線にドキリと心臓が高鳴った


悠々瞬きをした彼が頬杖を付いたまま唇を開く



「少しは落ち着いたみたいだね。」


「……え」


「死にそうな顔してたから。」


「………だって、せっかく予約してたのに私のせいでって思ったら……」


「だから別に良いってば。」


「イルミさんファミレスとか来たこと無いでしょ……?」


「まぁね。」


「…………」


「あのさ、沙夜子は馬鹿だから教えてあげるけど食にこだわりとか無いからね、俺。」


「……でもいつもお高いお店に……」


「俺はそういう所しか知らないから仕方ないじゃん。」


「…………ほんまですか?」


「嘘付いて何になるの。」




彼は呆れた様に溜息を付いて再びドリンクバーを見詰めてしまった


だけど単調な声色は決して冷たいものでは無くて気持ちがとても軽い

うじうじと気にしている内にも時間は過ぎて行くのだ

ならば反省はしても引き摺っては駄目

精一杯楽しまねば損!!


彼はいつも私を見てくれていて

私を助けてくれる素敵な人



「イルミさん、ありがとうございます」


「別に。」


「………ドリンクバー頼んでみます……?」


「うん。」



キラリと輝いたあどけない瞳に私は満面の笑みを浮かべた






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