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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第167章 夕焼けが眩しくて







どれだけ俯いて熱を逃がしていたのかは定かでは無いけれど

欲望に素直な私は今、好奇心の赴くままに可愛い動物達に歓声を上げている


折角彼とデートに来ているのだから彼の魅力にメロメロに成りながらも今を楽しむのは大切だ



そして今私が夢中になっているのはブラックライオン


真っ黒の毛並みは艶々と美しく立派なたてがみを靡かせ

威風堂々と鎮座する姿から迸る王々しさを感じざるを得ない

そしてギラリと輝くゴールドの瞳は鋭くも気だるげで………


………もう何が言いたいか伝わっているかもしれないが



「イルミさん!!イルミがいてますよ!!イルミライオンさんですよ!!」


「……馬鹿じゃないの。」




あの耽美な雰囲気はどう見たって彼だ!!!と思った

私は今凄く興奮している。


私の知るライオンの三倍はありそうな巨体ながら引き締まった身体は野生を忘れておらず

美しい巨大ネコ科(ブラック)なんて最早私には彼にしか見えないのだ



「さぁイルミさん、ツーショットを撮りましょう!彼と並んでください!」


「………………。」



メモリーに残す他無いと鼻息荒く興奮する私に白い目を向ける彼は恐ろしく冷たい

その眼差しと視線が交われば凍結してしまうかも……と思わせるが

何だかんだで無言ながら写真を撮らせてくれる彼は優しい人だ



「きゃー!!!!最高ショット撮れましたよ!!」


「あっそ。」


「わ、私も撮って欲しいです!イルミライ……っ」


「…………。」



言葉の途中で唐突に肩を抱き寄せられてふわりと香る彼の香り

目の前にかざされたスマホがカシャリと鳴った





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