ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第165章 涙と汗が交ざる時
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私は至極現実的な問題を前に深く考え込んでいた
一瞬悲しみモードに入っていた私だが見事な気転により回復
15日だって彼が私を思い遣りわざわざ休暇を取得、だからこそデートへ行けるよ、とアピールしてくれたのだと思う
だって彼の所作や雰囲気は普段と変わらないし私の悲しみフィルターが掛かっていたのだろう
それよりも、だ
(………………どうしよう……ほんまに出来るの………?)
彼は今私と交代で入浴している
つまり決戦は目前まで迫っているのだ
クールビューティーナイスガイイケメン神に愛されしパーフェクトな姿形のみならず内面までミステリアスな魅力に溢れた愛すべきパーフェクトヒューマンに私が太刀打ち出来るのか…………?!
彼の姿をありありと思い浮かべて妙に脈が上がる
そもそも私は今夜攻めデビューを果たすピカピカの初心者だ
厳密にはまだ初心者マークも貰っていない
テクニックもクソも無く頭でっかちになっているこの私が彼を…………その…………押し倒して……………きゃーーーーーーーーーーーーー!!!!
………………出来るのだろうか………
……………いや、やるしかない
私、沙夜子=ゾルディックは見事な狼となり麗しき彼を大胆に襲ってやろうではないかッ!!!!!
……なんて大口を脳内でたけびながらも変な汗が止まらない
本当は百戦錬磨の彼を満足させる自信は皆無
しかし、この際テクニックなんてどうでも良い
とにかく愛をLOVEを伝える事に重点を置こう