ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第27章 仕事と下着
昨夜も思い出しては笑い声を上げる私に彼は「煩いよ。」と注意した
「うるさいとか言っちゃって私のこと好きなくせに~」
絶っっっっっっっっ対に本人には言えない台詞を独り呟きながらチェストの美しい柄を指先でなぞっている私の姿は端から見れば非常に気持ちが悪いだろうが誰にも迷惑をかけていないのだから許して欲しい
ミステリアスでクールな美形が…………あの神の最高傑作(写真集サブタイトル)が私の彼氏だなんて………………
……………彼氏………だと………!?
「きゃーーーーーーーーー!!」
私は暫く頭の中を満開のお花畑にしてカラフルな紙袋の上を転がり回っていたのだが先程なぞっていたチェストに頭を強打して正気に戻った
「いって……………。」
まだ開けていない紙袋もあるし早く下着を仕舞ってしまおうと順調に開いていると選んだ覚えの無い物が出てきて考え込む
「…………店員さん他のお客さんのん入れたんちゃうん………」
包装から取り出し持ち上げ眺めて見る
黒のレースを基調としたその下着は首元と背中に付いたリボンを縛る事で固定出来る水着の様なデザインだった
「可愛い………」
なんて溢したのも束の間
「何これ風邪引くわ!!!!」
セットで付いていたパンツは前はギリギリ隠せても後ろがティーバックに成っており両サイドがリボン仕様に成っていてまるで脱がせてくれとでも言っている様なデザインだった
「勝負挑み過ぎやろッ!女豹スタイルやろッ!」
私はそれらをバシっと床に叩き付けた後にキッチリ元のラッピングに包み直して紙袋に仕舞った
この下着を購入した女豹さんに悪いし後日店に届けようと思う
「……………さて………」
振り返れば洋服や靴、下着の入っていた紙袋が大量に散乱していた
三件共に可愛らしいデザインの紙袋だし捨てるのは勿体無いので綺麗に畳んでひとつの紙袋に収納し、ベッドルームの端に置いておく事にした
…………そして私はいよいよやる事が無くなった…………
「イルミさんまだかな…………」