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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第27章 仕事と下着







そんな時一人のメイドさんが私に近付き

「リラ奥様何かお飲み物は如何ですか?」


キラキラと効果音でも付きそうな笑顔を向けた


……………リラ…………誰だ…………


とは思ったが彼が偽名だった事を考えれば私の偽名なのだろう


「………あ、えっと………オレンジジュース………」


「畏まりました。」


深々頭を下げるメイドさんにつられて私も頭を下げたが慌てて追いかける


「………あの!!私自分で入れますから!!」


そんな私の申し出にメイドさんは酷く驚いた顔をした


「滅相も御座いません!」



「あ、あの、私の……お……夫はその、高貴な方ですけど私は全くそんなんじゃないんで其所までされると落ち着かないんです………」


「………………。」


「………………。」



私の言葉に目を丸くしたメイドさんと暫く見詰め合った後メイドさんは先程迄の完璧な笑顔では無く少し幼い印象を与える可愛らしい笑顔を見せた


「………ではリラ様にお任せ致します。」


「……ありがとうございます!!」


私迄自然に笑顔に成ってバカラグラスにオレンジジュースを自ら注ぐ

其れを隣で見届けたメイドさんは注がれたジュースに視線を落とし


「わたくしの様な者に敬語等お止めくださいませ、今はリラ=ガルシア様なのですから貴女様も立派な家柄でございます。」


まるで線を引く様な台詞を口にした

其れが何だか悲しいし私は本当に高貴な家柄なんて物の人間じゃない


「…………あの………お名前は」


孤独な部屋で会話を交わせる人間が彼以外にメイドさんしか居ないなら友達に成るしかないと私は思った


「キリスと申します。」


「宜しくお願いします!!」


伸ばした手を彼女が握る事は無かったがまた幼い印象の可愛らしい笑顔を見せてくれた




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