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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第157章 キスの妄想は泡に消える







小さな小舟に二人きり……


何だかとてもロマンチックな気がする…………



なんて今この時に酔いしれる私に




「誰もいないね。」



彼は真っ直ぐ眼差しを向けながら呟いた



「そ、そうですね………」



たったそれだけの事で途端に赤面してしまったのは私の脳内で妄想劇場が繰り広げられていたからだ


普段からクールで凛々しい彼は月夜がよく似合うミステリアスビューティー

しかし太陽の元に出てみれば途端に王子様の様な品を漂わせるスーパーダーリン

そんな彼が人気の無い湖の真ん中で

『誰もいないねマイハニー』

なんてわざわざ解りきった事を言いながら心無し熱い視線を向けた理由なんて………そんなの……………ッ




「じゃあ平気だよね。」


「え、……何がですか……?」





なんて乙女な反応をした私だがこの後の展開が手に取る様にわかる………………ッ





(キッスだろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお?!?!?!)



バクバクとうるさい心臓をそのままに空気を読んで瞼を瞑った私は直後何が起きているのかさっぱり状況が理解出来なかった




私は軽々座席からぶっ飛んで彼の胸にダイブしたのか顔面を強打した痛みに目を開いた


のどかな雰囲気をぶち壊す雑音と容赦無く立ち上がる水飛沫

彼は何故か突然猛スピードで小舟を漕ぎ始めたのだ





………………キスは………………?


なんて考える暇も無く彼の並外れた腕力により最早暴れ牛と化した小舟に懸命にしがみ付いた



「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」






一体彼の中で何があったんだ?




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