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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第155章 汗ばんだ夜







「……ひゃあっ!!」





私は自身の口から漏れ出した甘ったるい声に驚愕しながらも咄嗟に手で押さえていた



突然私の首元に顔を埋めた彼が首筋を舐め上げたのだ


いきなりしっとりとした艶かしい感覚に襲われて素直に飛び出した変な声


驚きと羞恥の余り急激にバクバクと騒がしい鼓動


私が思考を巡らせるより先に顔を上げた彼が見せた愛欲に満ちた眼差しに身体が彼の全てを思い出す様に痺れた



「あ、あのイルミさん……?」


「んー?」


一瞬にして彼の熱にあてられた私を余所にテレビを消した彼は生返事を残してそのまま部屋の隅に足を運び


パチンというスイッチの乾いた音と共に部屋の灯りを消した


彼が漂わせる淫靡な雰囲気から高鳴る胸と交ざる羞恥


カーテンから漏れる月明かりに薄く浮かんだ彼は酷く妖し気に視線を寄越したままわざと私に見せ付ける様に悠々と衣服を脱ぎ捨てる


ほんの数秒の出来事がまるで長い時の中ハーフパンツのボタンに指を掛けた彼の姿から視線がそらせなかった


伏し目がちに手元を見る彼はしなやかな指でチャックを下ろした


下着を隠していたズボンが床にパサリと落ちて再び交わった視線


見事な迄に整った作り物の様なその顔と完璧な肉体は脱衣する、という所作を映画の一場面の様に官能的かつ美しく魅せて


私は呼吸さえも忘れていた


ベッドに腰掛けて気だるそうに髪をかき上げた仕草にギシリと軋んだスプリング




「沙夜子おいで。」



シンと静かな部屋に響いた悪戯な声色と細められた瞳から「脱いで見せて」と言われている気がしてカッと頬が熱く成った




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