ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第26章 彼の気持ち
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約1時間掛けて街を巡ったバスを降りた私達は街角のペットショップに立ち寄っていた
というのも親方のエサが無くなった際に購入出来るものがあるのか不安に成ったからである
然程広くは無い店内にはペット用品の他私の世界と変わらない可愛らしいワンちゃんネコちゃんの他、角の生えたウサギや羽の生えたハムスターがケージに入っていて私は夢中に成ってふわふわの動物達を眺めていた
ふと我を忘れていた事に気が付いて後ろを振り返れば彼は目的を見失っていた私とは裏腹にその手にハムスターの絵が書かれた袋を持って静かに佇んでいた
「あ、すみません」
「別に。」
私が親方のエサ!!と騒いだくせに見付けたのは彼だった
本当にこの人がペットを飼っているのか?と疑わしいくらい生活感の無い彼がペット用のご飯を持っているのはとんでもなく似合わなかったが彼は黙って購入してくれたのでお礼を伝えておいた
そして店を出た直後私は固まった
店の直ぐ目の前で濃厚なキスを交わして今にも何かが始まりそうなカップルに愕然としたのである
大勢の人が行き交う街中で堂々と見せ付けるカップル………
一体何処を目指しているんだろう………
なんてガン見していた私の手首を掴んで彼が引っ張るのでつられて歩き出すと隣で溜息を付いた彼を見上げる