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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第26章 彼の気持ち






私の声が随分弾んでしまったのはショッピングに引き続き彼と外出出来るなんて……しかも彼からのお誘いだなんて何だかデートにでも誘われた気分に成ったからだった


広いリビングルームに全ての荷物を置いた彼はゆっくり立ち上がると真っ直ぐその瞳に私だけを映して


「じゃあ行こうか」


なんて言うので私はワクワクと弾む胸を抑えられず満面の笑みを返した


________"




「イルミさんイルミさん!!!あれ何ですか!!」


「カジノだよ。」


私は真新しいスマホを片手にシャッターを切る

シンプルな白い端末は先程彼から手渡されたこの世界で彼と繋がる携帯だった

機能は特段持っていたスマホと変わらず私は嬉々としてカメラ機能を使いまくっている


彼が連れて来てくれたのは二階建て観光バス
屋根の無い開放的なバスでヨークシンの街を巡るド定番観光のバスだった

仕事をヨークシンのシフトに変えたという事は彼は年に何度も訪れていて変わり映えの無い街並みを今更観光しても面白くも何とも無いのかもしれないが

何も知らない私の為にバスに乗せてくれた


「イルミさん!あれはあれは!!」


「オペラハウス。」


先程から出て来るワードがまるで海外だ
実際海外に行った事は無いが煌やかな街並みにラスベガスはこんな感じなんじゃないだろうかなんて思う


「気になる場所があれば降りてから行けば良いから言いなよ。」


なんて台詞迄頂き私は幸せ者過ぎやしないだろうか

満面の笑みを返した私に彼はチラリと視線を寄越すと視線の先を指差した

彼の長い指につられて視線を向けると見えたのは観覧車とジェットコースターのコースだった


「遊園地!!」


「うん。俺も最近まで知らなくてさ。」


「行った事無いんですか?また行きましょうよ!!」


「うん。」


私と遊園地へ行った時彼は初めて遊園地へ来たと話していた
最近知ったという事はもしかしたなら遊園地は以前からあの場所に在ったが此方の世界に帰って来てから初めて認識したのかもしれない

其所へまた行こうと約束してくれた事が嬉しくて私は通り過ぎて行く遊園地をじっと眺めた



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