ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第152章 闇の横顔と試練の真実
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…………………そうだった………色々あり過ぎて忘れていたが本当の目的はアニマルショーだった…………
広いテントの最前列にて私はじっとその時を待っていた
そもそもアニマルショーを見たいからお化け屋敷にも挑んだのだ
でなければ決っっっっっっっっっして参加していない
挑戦者だけが見られるショーとは如何な物か……………
暗く落とされた照明とムードを盛り上げる生演奏のドラムロールにドキドキと高鳴る胸
……………涙ながらに掴みとったショーがいよいよ開演だ………………!!!!!!
派手な演奏と会場を盛り上げる軽快なアナウンスと共にカーテン越しに見えた巨大な影
『炎を吹く獰猛なドラゴンの登場だ!!』
私は手に汗握り気が付けば前のめりでドラゴンを待っていた
私の世界では存在しない伝説の生き物
天空闘技場へ行く際に乗ったあの不思議な生き物をもう一度見られる………………!!!
段々と早まるドラムロールがバンッと大きな音を鳴らしたと同時に派手に開いたカーテン
私は間抜けに口を開いていた
ゴツゴツとした身体は恐竜を思わせて生えた羽にドラゴン以外の何者でも無いのだが
大層なBGMと共に現れたその姿は僅か数十cm程の大きさしか無かったのだ
「ちっさ。」
隣の彼の呟きと全く同じ事を心の中で思うも
獰猛と紹介されているのだし有り得ない程炎を吹き出すのかと凝視する
異世界の生物の生態はそれだけ凄いのでは無いだろうか…………
過度な程盛り上げるアナウンス
いよいよドラゴンが火を吹くパフォーマンスなのだが…………
バニーガールの格好をしたお姉さんがにこやかに持っているのはお誕生日何かで使うような小さな蝋燭で
ドラゴンが吹いた炎はとても可愛く蝋燭に灯りを点しただけだった
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