• テキストサイズ

ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第151章 好奇心の先






彼の革靴がコツコツと響く大理石のフロアを抜ければそこには古びた赤い絨毯の馬鹿みたいに長い廊下が待っていた


窓を叩く強い雨の音


曇天に申し訳程度に照らされた廊下は不気味に薄暗くて気が遠くなる


………今すぐに窓を突き破って帰りたい

帰って彼とソファーでまったりしたい…………


なんて現実逃避をしている内にも彼は脱出を試みる為にずらりと並ぶ扉の前に立ち止まった

馬鹿みたいに長いのだから当然扉も沢山ある


全部回って行くのだろうか…………あぁ…………甘い物を食べたい…………


彼の長い指がドアノブに触れるのを眺めながらぎゅっと込めた力


大体のホラーではドアを開いた先に何かが待ち受けているのがお決まりだ

バクバクと嫌にうるさい心臓と妙にスローに感じる景色に瞼を強く瞑ればギギギと嫌な木製扉の音が響いて彼は緩やかに一歩を踏み出した


彼にすがりながらも恐る恐る目を開けば暗闇ばかりが広がる部屋に懐中電灯の光


てっきりワァ!!!と何かが飛び出して来ると思っていただけに少し肩の力が抜けた、かなり少しだが


只彼の向くままに応接間らしき部屋を見て回り廊下へと戻ると彼は静かに唇を開いた




「50年前、富を成した一族は突如姿を消した……その真相は一体。」


「えっちょっとやややめてくださいよ!!!」


「クイズは全部で5問……この規模から探し出すのはちょっと厄介そうだね。」



「…………………びっくりしたぁ……ほんまの話かと思った………っ」


「そんな訳無いじゃん。ホラーハウスなんて作り物だよ。」


「で、ですよね……」






/ 1349ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp