第150章 本当の笑顔

私があの人に勝てたなんて嘘みたいだけど彼は確かに隣にいる



どこかすっきりとした顔をしたランさんは同性も魅了する程かっこよくて何故か胸が熱くなる


敵ながら天晴れだ



ランさんはやはり最初に思った通り本当に素敵な人だったのだ



…………本当にもっと早く仲良くなりたかった……





………なんて感慨に浸ったのもつかの間




「……ねぇ、さっき何言われたの。」


「え？！……いや………別に！」



「………ふーん………ま、いいや。」



彼の静かなる追撃を逃れた事に胸を撫で下ろした私は久しぶりにあまりの驚きで目玉が飛び出しそうになった










「もう引退か……………まぁ60代だし妥当だけど。」





「……………ん……？？？」






「え、言ってなかったっけラン還暦ってやつだよ。」






「…………………はい………？？？」





「念が確か空間支配か何かで外見周りを若く見せてるだけであれから27年だから本当は60過ぎてるよ。」





「………………………嘘でしょ？！？！？！？！」




「本当。」


「うええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ！！！！！！」


「うるさい。」





笑顔が素敵なナイスバディーのライバルは還暦を越えたスパイシーなお姉さんだったのだった