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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第149章 私がかける言葉







「何か久しぶりですね、こういうの」


「そうだね、久しぶり。」


「イルミさんこっちでは朝ごはん食べへんもんねー」


「仕事前の食事は匂いとか色々な問題があるから極力避ける。」


「プロですねぇ~!!」


「何そのテンション…………。」



彼は少しコーヒーを残したまま席を立った



「行ってくるよ。」


背中を向けてあっさりと手を振る彼にぎゅっと抱き付く


大好きな香りで胸が締め付けられて溢れる想いを伝える様に腕に力を込めれば彼はやれやれと溜息を付いた


…………そりゃそうだ彼は多分急いでいる


いそいそと身体を離せば無表情に振り向いた彼と交わり合う視線




「イルミさん帰って来てくださいね!」


「?うん」


「絶対絶対帰って来てくださいね!!!」


「………帰って来るけど………。」



「絶対ですからね!!」


「…………何?」



「すみません大好き過ぎて!!……気を付けて行ってらっしゃい!!」


「……………行ってきます。」



彼は最後まで理解不能と言いた気な表情を浮かべていたけど私は敢えて扉の外まで見送る事はしなかった


パタンと閉じた扉


部屋には静寂が訪れる



「……………帰って来てくださいね……」




私の精一杯掛けられる言葉





……………21時……………



その時まで彼を信じて待とう………




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