ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第26章 彼の気持ち
ぐるぐる回る思考は自身の溢れる想いから不安を募らせ先程迄の幸せな気分は沈んで行く
隣で眠る彼が大好きで仕方がない
真っ白なシーツに黒髪を流して無防備に眠る表情は美しく其れだけで胸がキュンとしてしまう
……………彼はどうなのだろう……………
________"
私は不安を払拭すべくほぼほぼ99%くらいの確率で彼は私にLOVEの好意が在ると想定した
朝食を終えた後新聞を読む彼ににじり寄る
「何。」
視線を文字へ走らせたまま言う彼に私は作戦を執行する
「イルミさん!笑う、の反対は?」
バサリと音を経てて新聞を捲った音の後
「…………泣く」
興味無さ気だが答えてくれる彼は優しい
よし!!この分だとイケる筈だ!!
「話すの反対は?」
「………黙る」
「満腹の反対は?」
「………空腹」
「じゃあ嫌いの反対は?」
「………好き」
…………………違う。何かが違う。
私が求めている好きと根本的に違った
不自然に黙ってしまった私だが彼は特段気にする様子も無く新聞を読んでいる
私はソファーに座り込み考えた
彼に好きと自発的に言わせるにはどうすれば良いのだろう………
新聞を読み込む彼の横顔を眺めながら捨て身の作戦を思い付く