ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第148章 宣戦布告
思わずバンッと両手でテーブルを叩きながら立ち上がった私にランさんはニヤリと口元を歪めた
「ま、そうよね、素直に明け渡すとは思ってないわ」
「当たり前でしょ!!!そんなん絶対に無理!!拒否します拒否!!!」
未だパニックではあるものの声を荒げながら漏れる本心
「……………じゃあ勝負しましょ?」
「………はぇ………?」
…………もう何が何やらわからない
間抜けに開いた口からアホみたいな声を落としながら椅子に力無く座る
ランさんは彼の元教育係………
で……………えっと…………………彼が欲しいから………………勝負…………
んん…………………………?????
どういう状況だ…………………
「あたしは本気よ、イルミが欲しい。」
「………欲しいって………絶対渡しません!!!大体勝負って何ですか!意味がわかりません!」
「正直、あたしに嫉妬してたでしょう?」
「………っ!!!!」
「あれ、全部わざとよ。わざとイルミを誘惑してたの」
「…………っそんな………」
「イルミも満更でも無いと思わない?」
「………そんな事ありませんっ!!!嫉妬はしました!!でも満更でも無いとかそんな事ないです!!!」
「それはイルミが決める事よ」
「イルミさんは私を選んでくれました!!!!」
「たったこの数日だけど……あたしに揺らいでいないって本当に言い切れる?確かめたいとは思わない?」
脳裏に浮かんだ彼の気の抜けた素顔
「………だから、ね?勝負しましょ?」