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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第147章 嵐吹き荒れる前の







ブロンドのウェーブがかった美しい髪を靡かせる女性は遠目からも目立つ事間違い無しの美しい雰囲気だった

長い手足にグラマーな身体を強調する様なシックなドレス

サングラスに隠れた瞳よりもその立ち振舞いや放つ色から上品で妖艶な姿に思わず、ほぉ……なんて漏らした所で再び彼に戻った視線





何だ…………今の反応は……………




僅かに遅れて交わった視線は直ぐに逸らされて彼は大きな溜息を付いた



……………………何なんだこの反応は




確かにあの人は綺麗だしセクシーだ


それは間違い無いなれど


普段他人に無関心な彼が見せた表情は明らかに…………



モヤモヤと沸く感情はジェラシー



私が着飾ったってあんなに驚く事は無い


と言うか………彼が他人に対してあんな顔をする事があるなんて今の今まで知らなかった




(うぉ、美人だなぁ………俺のお目がねに叶う女は早々いないんだゼ……後で声掛けよう…………とか思ったのか?!?!おぉう?!?!?!)





しかも彼は私を見た後に溜息を付いた


溜息を付いたのだ!!!!!



それが何を指すのか私の脳内では完璧なシナリオが出来ていた


美人を見た後の平凡な私


愛しているから仕方ないけど外見はどうにもならないなぁ………的な



綺麗だったら良かったのに………的な!!!!!!!



………………いや、まぁ………彼の無表情が少し崩れただけだし……考え過ぎも良い所だろうけど…………


私は昔からご存知の通り妄想癖がある


別にベタベタしていた訳でも無く遠目に女性を見ただけの彼

何を思ったのかを想像すればちょっぴり拗ねてしまうけど私も良い歳をした大人

一途で重たい愛の持ち主である彼が私を選んでくれたのだから自信を失ってはいけない


私は彼の奥様なのだから



再び持ち上げたフォークを口に運びその甘さに頬を緩める私の直ぐ傍で聞こえた妖艶な声







「お久しぶりです、イルミ様」



私は瞬間首が取れそうな勢いで彼と美人女性を交互に見ていた






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