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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第146章 穏やかな午後







彼へ寄せる想いが強く彼を求めて身体中から溢れ出してしまいそうなのにまるで肌を寄せてはくれない彼の姿が切なくて思わず漏れた涙声



「イ………ルミさっ……んんっあ……早く………」



途端に酷く妖艶に歪んだ唇が私の唇をふさいで熱を注ぐ様に艶かしく絡められる舌

情熱的に内にある想いを伝える様な呼吸は漸く与えられたもので

全てを貪る様にうごめく愛撫にも似た激しいキスに翻弄されるまま

酸素を求めて胸板を力無く叩く頃には彼はシャツを脱ぎ払って肌を見せていた



あぁ…………いつもの彼だ


私の大好きな彼だ




雄の素顔を剥き出しにした瞳が真っ直ぐ私だけを見詰めれば些か感じていた不安や戸惑いが一瞬にして何もかも無くなって互いに求め合う心はもどかしかった分だけより一層惹かれ合った


彼もまたもどかしかったのだと教える様に乱れた呼吸に再び重ねられたキス


合間に響くベルトの金属音


まるで心は同じだと寄り添う様な優しく激しい唇が離れて映る彼の姿



ギシリと鳴ったソファーのスプリングと当てがわれた熱に破裂しそうに高鳴る胸



「沙夜子」



愛しいとばかりに届いた彼の声に応える様に手を伸ばせば最奥まで割り入る圧に目の前の光景が弾け飛ぶ


ぎゅっと私を抱き締めた背中に朦朧としがみ付けば瞬間に激しい衝動に走る快感




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