ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第146章 穏やかな午後
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彼はいつも私の肌に触れる時熱いキスから徐々に始まって彼も欲を見せる様に愛情深く一心に抱き締めてくれるのに
今日はそのどれもが違っていて只同じなのは私に触れる優しく丁寧な手つきと瞳に燻る愛欲の色
それ等全てをひた隠す様に意地悪に私を観察する彼は唇すらも重ねずに一定の距離を保ち艶かしい快感を与える
幾度か重ねた愛とは違う雰囲気に戸惑いながらも彼に触れられてしまえば甘い記憶が呼び起こされて私は翻弄されるままに身を委ねていた
リビングの床に無造作に散らかった衣服を気にする余裕等微塵も無く
太腿を焦れったく撫でた大きな手が確信的に長い指を滑らせて敏感に主張する場所に触れれば解りやすく跳ねた腰
「んぁあっ……!!……イルっ………ミさぁ………!」
彼の手によって素肌を晒した私を観察する様に注ぐ視線に羞恥を煽られ
未だきっちりと肌を隠したままの彼を前に一人熱を上げている事が堪らなくもどかしい
彼のシャツをくしゃりと握れば応える様に与えられる痺れる様な刺激
「沙夜子、声抑えて。」
開け放たれた窓にカーテンが揺れて私は只ずかり付く様に彼を見詰める
晴天の昼下がり、照明を落としても日差しで薄明かるい室内に彼の囁きと耳をふさぎたくなる水音
長い指が体内を押し入って悲鳴にも似た声を懸命に噛み殺す
その仕草ひとつひとつを楽しむ様に彼はいつも以上に実に悠長な所作で私に触れて
的確ながら与えられる刺激は些細で焦れったい手つきを続けた