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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第146章 穏やかな午後







「やっぱり定番は缶コーヒーかなぁ」


「………そんなの別に、然して冷たくも無いし。」


「えー!!何やったら怒りますか?」


「…………………冷凍された魚介類とかかな。」




私は冷凍イカを彼の素肌に引っ付ける想像をして吹き出した



「っ………そんな事しませんよ!!」


「沙夜子なら仕出かしかねない。」


「しません!じゃあ逆に熱い物やったら?」


「熱い物って何。」


「例えば…………頭からホットコーヒーかけたら怒りますか?」


「………誰だって怒るんじゃないの。」


「私わざとじゃなくて転けて………とか」


「………それは……怒らないかな。」


「えー!!!!めっちゃ優しい……………好き…………」


「悪意を持った故意の行動と事故は別でしょ。」


サラリと言いながらマグカップを傾けた彼にキュンと高鳴る胸


………………私のダーリンは実に寛容な包容力の持ち主だ…………




「………じゃあ転けて頭から被るのがグラタンでも………?」


ホットコーヒーより更に熱い物………常人なら怒りより先に悶絶間違いなしの代物だが



「別に怒らない。」


彼は淡々と言い切ったのだ


ここまで来ると一体彼が何に沸点を燻られるのか益々知りたくなる


私はいよいよパズルをそのままに彼の隣に腰を下ろした


「ちょっと今から色々してみますから、怒りポイントあったら教えてくださいね!!」


「……………。」


彼の怒りポイントは故意的な行動の中にある

先程の回答から事故で起こしてしまった事に関しては相当で無い限り怒りに値しないのだ

急なアクシデントにも冷静な彼は何と素敵な人だろう……と内心荒ぶりながらも


ならば私自らイタズラを仕掛けて検証していくしか無いと勇み立つ


「俺を怒らせたいの?」と呆れ声で言われたがキッパリ否定すれば抵抗の素振りも無い辺りOKなのだろう




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