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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第145章 手懐けた猛獣







私は本来一人暮らしだった


仕事を終わらせれば暗い部屋に帰り一人で夕飯を食べて眠った

始めの頃は近場とは言え家族がいない空間にホームシックに泣いたりしていたけれど

随分と一人に慣れた頃に彼がやって来た

彼が待っている部屋は温かく私を出迎えて

彼が待っていると思えば帰路に付く足取りも軽かった


今の私は只ホテルで彼を待っているだけだけど

彼もアパートで一人私を待ってくれていたのだ

彼がその時何をして何を考えていたかはわからないけれど

今こうして彼に寄り添えるのは二人の気持ちがお揃いだったから



ならば彼の今の気持ちだって昔の私と同じ筈だ

待っている彼を想い一刻も早く家へ帰ろうと急いだ帰路

彼もきっと最短で私の待つこの場所へ帰って来てくれる………


私もあの日々で彼がしてくれた様に温かく彼を迎えよう

いつ帰って来るの?では無くて明日は頑張ってと伝えよう



只寂しいとばかり考えていた私はいつの間にか彼を待てる幸せを感じ



「よっしゃー久々に飲もうかな♪」



私は一人飲みをした後久しぶりにぐっすりと眠った





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