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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第145章 手懐けた猛獣





そこから車で移動する事5時間




切ないだの寂しいだの考えていた私だが目一杯はしゃいだ日々が終わった事で一気に気が抜けて車内で爆睡を決めた私が目覚める頃

到着したのはパドキア共和国南東の街ザザナシティの中でも広大な敷地を有するホテル


何でも広い庭が売りらしく季節を問わず年中イルミネーションに飾られた美しいガーデンはガラス張りのフロントからも存分に眺める事が出来た



何処を取っても形の揃った木々にカラフルに色を咲かせる花壇の花

人に見られる事を意識して計算された庭は其所が賑やかな街の中心である事を忘れさせる、まるで何処かのお城の中庭の様な素敵な場所だった


石畳の床、傍に流れる人工的な小川さえも隅々まで手入れされていて上品で美しいのに何処か解放感と穏やかな雰囲気を漂わせる庭は一目で私を魅了した





「綺麗………綺麗!!」



「うん。」




夢中に成って庭を見渡していると手続きを済ませた彼に引かれて広大な庭の中心に位置する洋館の様なペントハウスにやって来た


誰かが居住しているお屋敷だと言われてもおかしくない外観は白い石造りの壮観な建物で

一歩中へ入れば生活感こそ無いものの広いリビングルームに広大なオープンキッチン、様々な本が揃えられた読書ルーム

そしてベッドルームとバス、トイレは一階と二階に各々二つも完備されたまるで超高級貸し別荘の様な場所だったのだ




二人で過ごすには十分以上に余りある部屋に唖然とした私だが


今までに宿泊したどの場所よりも住居感を思わせるリアリティーなお屋敷は私の鼓動を早くする


いつもの妄想癖になるけれど


二階へ続く階段や広いリビングルーム…………彼なら十分に建てられるくらいのお屋敷ではないだろうか……


これは遂に始まったな……………


彼との擬似新居生活だあああああああああああああああああああッ!!!!!!



私は大いにはしゃぎ今を楽しもうとしていたのだが………




彼はその晩ベッドに入る事も無く仕事へ出たっきり帰って来なくなった




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