ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第143章 オーロラ夜空と彼とお話
私は面白い話をして欲しいと頼んだ筈なのに奇妙な展開に眉を寄せている間にも話は続き
「頭がどうかしているんだろうとは俺も思う。どうやら厨二病も患っているらしいし」
「……えぇ~……いよいよですね……それイルミさんの知り合いですか?ちょっと距離取った方が良いと思いますよ……?」
本気で危ない人物像にドン引きしていたその時
「そんな人物に俺を支えると言われた。しかも精神面を支えると豪語されたんだけど……正直笑いそうになった。」
彼は全くの真顔で私をガン見した
「……………………………っ」
私は彼の言葉を走馬灯の様に思い出し奇声にも似た声で叫んだ
「厨二病は患ってませんッ!!!!………うあぁああああああああああ……でも何かほぼ合っててめっちゃ怖いーーーーーーーーーッッ!!!!!!」
「でも沙夜子はそんな人間だよ。」
「やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ………私……自分が怖い……………ッ」
一番に来たのは自分のヤバさの実感と激しい絶望
そして次いでやって来た彼へ語ったパッションの数々が私を羞恥の渦へと飲み込む
「……っそれより笑いそうって何ですか!!私本気やのにッ!!!滅多に笑わんのにツボに入ってたんですか?!?!?!?!うあぁああああああああああ……ッ!!!!!」
「正直おかしな事を言ってるな、と思ったよ。」
真顔のまま淡々と投げ掛けられる台詞に泣きそうになる
私は確かに危ない人物だ
それは否定せず認めるけれど
彼を支えたいという気持ちは純粋な想いからのもので
それを然も滑稽だと言わんばかりの態度にグサリと傷付いてしまっていた