ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第143章 オーロラ夜空と彼とお話
夕方過ぎまで何を食べようかとか雑談をしていた事から彼自身も招待状に気付いたのはきっとそれ以降で
完璧なまでのサプライズは私にとって胸踊るものだったのだが
「素敵……?直前まで無告知なんて正装を余分に持って来て無かった場合を配慮してない辺りサービスとしては三流だよ。」
彼は私とは全く違った印象で捉えていたらしく気だるげに眉を潜めて少し不愉快そうに溜息を吐いた
彼は浮き世離れした人だけどその実生真面目さんなので急なスケジュール変更を不快に感じたのかもしれない………
しかし、辺りを見渡してみれば誰も皆楽しそうにグラスを傾けていて
「まぁまぁ、ドレスもタキシードも余分あったんやし良いじゃないですか!せっかくやから楽しみましょうよ!」
ご機嫌を伺う様にわざと明るく言えば
「……まぁね。」
単調な声色の後、溜息を付きながらも少し綻んだ表情に私は満面の笑みを向けた