ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第142章 永遠を刻む氷
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私は結局爆散したい程の羞恥をそのままに「おはようございます」からのやり直しをして
彼はそんな私にびっくりする程無表情ながら「………おはよう」と付き合ってくれて無事平穏に朝食を取る事が出来た
彼は育ちが良いからかわりと挨拶は返してくれるタイプだなぁ………なんて分析をしながらも幸せな満腹感にお腹を擦り
未だ狼ちゃん達がワサワサと闊歩する室内に和みながらも
鏡に映った自身の姿を見詰める
最終日は必ずこれを着る様に、と、この新婚旅行中で唯一彼が指定した洋服はレースのあしらわれた白いシャツと膝丈の白いスカート
上下白の其れは合わせて身に付ければあっという間にちょっとしたパーティードレスの様な仕上がりになった
彼はセクシーな衣服が好みだと思っていたが意外にもガーリーな姿に普段より女子力高めに見えて
彼に可愛いと思ってもらえるだろうか………なんて内心ドキドキしながらも
これまた白のコートを羽織り全身白に包まれてリビングルームへとやって来た私だが
「わぁ…………」
彼の姿を目の前にした私は自分がどう見えているなんて意識を一瞬で忘れて間抜けな声を漏らしていた
いつの時だって彼は見目麗しい
だけど、今の彼はそれにしたって魅力的で視線を奪われる他無かった
黒やグレー等、普段暗めの色味を好む彼が身に付けていたのは白のロングコートと白いロングブーツ
ファーがあしらわれた見るからに上質なコートとその長さを強調するブーツを完璧なまでに着こなした彼の姿は現実味が無い程に浮世離れして見えたのだ