ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第142章 永遠を刻む氷
04月14日
私は狼達の熱烈なラブコールで目を覚ました
ぼんやりとした意識で漂わせた視線は思い描いていた天井では無くリビングルームの景色を映し
昨夜の記憶を辿ってそのまま眠ってしまったのだと思い出す
可愛いフワフワ達を撫でながらゆっくりと上体を起こせばバサリと落ちたモコモコの毛布
そして自身の姿に一気に覚醒する頭
何故私はキャミソールにパンツなんてはしたない格好を……………
……………私は確かに……………ガウンを着て…………………
「おはよう。」
「…………………っ!!!!!」
テーブルから単調に響いた声に心臓がバクバクと跳ね上がり咄嗟に毛布を頭まで被った
声色から彼は寝起きとは程遠く私の姿を見られてしまった可能性がある…………
…………と言うかそもそもガウンを脱いでいる事自体が私にとってはあり得ない事で
昨夜見事な寝落ちを決めた私には不可能なのでは………
床に無造作に落ちていたガウンを引っ掴んで手繰り寄せればボタンが取れている形跡も無く
狼ちゃん達に引っ張られてどういう訳か下着姿だった……なんて事は無いらしい
…………つまり………この部屋で着脱を自由に操作出来る人物は私の他にもう一人…………彼しかいないのでは……………?
私は爆発しそうに熱い顔をそのままに実に俊敏にガウンを羽織りきっちり首元迄ボタンを止めながらピンク色の妄想を膨らましていた