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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第141章 小さな伝説と溶ける幸せ







揺り起こそうと伸ばした筈の手は気持ちが悪い程に優しく彼女の頬を撫でただけで


どれだけそのままで寝顔を眺めていたのだろう




らしくない行動に溜息と共に立ち上がった自身はひとつまたひとつとガス灯を消して回り


ふと運命の相手と幸せになれると書いていた看板の言葉を思い出す



正直伝説なんて信じてもいないけど



むにゃむにゃと聞こえた寝言に毛布を掛けながら



「帽子は赤だった、本当だよ。」



これから先も彼女の世話を焼くのは案外満更でも無い自身に漏れ出た溜息は静かな部屋で誰の耳にも届かずに呑気な寝言に消えた




「#%@%&¥」



「…………はいはい、おやすみ。」






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