ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第141章 小さな伝説と溶ける幸せ
「はぇ?!?!?!」
ガバリとしゃがみ込んで彼が視線を注ぐ小屋をガン見する
「ほら、赤い帽子の」
「っ………………!!!!!!!」
………………小人………………………?!?!
小人だとっ……………………?!?!?!
私は突然難聴になったのだろうか…………
いいや違う"ッ!!!!!!
彼は確かに小人と言った!!!!!
彼は時折お茶目さんだがこんな場面で冗談を言う人では無い
しかし小人が見当たらないッ………!!!!!!
今の私を表すならば血眼という言葉がぴったりだろう
心無し呼吸を荒く感じたその時
「なんてね。」
無情に降った単調な声
「……………え…………?」
彼を見上げた私はポカンと口を開いた実に間抜けな顔をしていただろう
「…………嘘……………?」
「何その顔、嘘に決まってるじゃん。」
「…………………えへへ」
一気に脱力した私は彼の嘘を責める気力も無く、暫く笑った後にすくりと立ち上がり伝説の木を後にした
彼から見た私は必死過ぎて暑苦しかっただろうと想像するだけでその場から立ち去りたくなった