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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第139章 温泉の湖とタイミング







荒く吐き出す呼吸は白く染まる



とにかく温暖な地を目指して走った私達



ビーチサンダルをそのままにバシャバシャと温泉に足を浸けて飛び上がった




「あっつぁッ!!!!!!」



彼よりも遥かに短時間ながら冷たい外気に触れた足先は凍えていたらしく
ゴールで待っていた温泉は最早熱湯を思わせる程の体感温度だった



「あちっあちあつッ!!!」



浅瀬でバシャバシャと激しいステップを踏みながら暴れる私


そしてその現象は私に限った事では無いらしく同じタイミングで駆けていた人々は皆一様に暴れていたのだが



……………彼は流石だ


あんなに凍えた身体なのに何食わぬ顔で肩までの水深迄進み気持ち良さそうに睫毛を伏せている




……………本当に全く構わないのだが、あれだけ頑なに私を待ってくれていたのに同じタイミングで入るという概念は無いのだな……と思う




彼は私から5m程離れた場所でぬくぬくと湯を堪能しながら私の様子を伺っていて


私は連帯感すら生まれつつある見知らぬ人々と「寒いのに浸かれないのは辛いですね」なんて会話を交わしながら徐々に彼との距離を縮めたのだった


「遅かったね。」


「………はは、」



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