第138章 クリンアイスとバイブレーション

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…………あんなに彼にチヤホヤされるならもう一度震えてみても良いとすら思ってしまう私はおめでたい奴だが


水着姿でバイブレーションモードは見栄えもキツイ上に薄着も薄着なので今度こそ死に兼ねない………というのは置いておき



そもそも何故私が水着なんて身に付けているのかと言うと


スノーランドの目玉である温泉湖に入浴する為だ



指定遺産ながら実際に水着で混浴可能な温泉湖は琵○湖の三倍も大きいと言うのだから見渡した感想としては湯気を立てる海だった


家族連れやカップル、観光客から地元の人々迄沢山の人で賑わい

温泉の概念を覆す様に浮き輪なんかで遊んでいる姿は不思議な光景だった


ワクワクと胸弾ませながら嬉々として水着に着替えられたのは暖房がしっかりと効いた室内だからで

すっかり頭から抜けていた温泉湖迄の十数mの道程…………


何のハプニングも無く来たならばここまで恐怖する事も無かったのだが………



………なんて躊躇し始めて12分が経過して私は漸く腹を括った



次は大丈夫


目の前は温かい温泉だ


きっと大丈夫…………………






勇気を振り絞って扉を開けば広がる真っ白な雪景色





そして




そんな寒空の下私を静かに待つ彼の姿に私は悲鳴を響かせたのだった