ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第24章 病的ルール
異世界へ来る為に先生に接触し先生から助言を頂いた事や
山を越えてバーを探し、そこでヒソカさんに助けて貰った事を一通り話した
そして彼の表情は私が話す度に不機嫌なものに成って行き最後の方の私の声は尻すぼみに小さく成っていた
「…………随分危ない旅だったんだね。歩いて山越え?迂闊にも程がある」
普段より低く響く声に私はぎゅっと唇を瞑る
「キツネグマに会ってたら沙夜子なんて即死だよ。250ジェニーって何のお金か解る?沙夜子は馬鹿だから解らないだろうけど街を繋ぐバスの乗車料金だよ」
……………そ…………そうだったのか……
先生がくれた餞別のあまりもの少額さに途中で落としたのかな?なんて考えていた私だが
まさかバスの乗車料金だったなんて……………
めちゃくちゃ腑に落ちた…………
なんて…………彼には口が裂けても言えないが
「何?俺の話しを無視して考え事なんて良いご身分だね………」
瞬間彼に頬をつねられて意識が痛みに集中する
「………いっ………痛いれす………」
「馬鹿みたいに閃いた顔してさ、どうせバスの乗車料金だったんだって今理解したんでしょ」
ぐいぐい引っ張られる頬が本気で痛い
しかも言わずとも私の複雑な思考は完全にバレていた
「………痛い………すみません……」