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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第24章 病的ルール






「何してるの。」


「いや……あの……」


「食べないの?」


此方に視線を向ける事無く問う彼に戸惑いながらもスニーカーを脱いでベッドに控え目に腰掛けて見る

そんな私に彼は溜息を付いた


「こうやって食べるのは結構普通の事だよ。美味しいから食べて見なよ」


気だるげに髪をかき上げながらカルチャーショックの私に新たな文化を教えてくれた

二人だらしなく銀のトレイを挟んで寝転がっても広々としたベッドにて緊張しながらも料理に手を伸ばす


「………いただきます」


口に含んだ一口サイズの其れはバケットにチーズと生ハム、トマトが乗っていた様でイタリアン風味の味付けに私は思わず声を上げる


…………美味しいって幸せだ…………


「めっちゃ美味しいです!なにこれ!!」


「チーズバケット」


「え!めっちゃ普通の名前!!」


私の様子をじっと伺っていた彼もモグモグと食べ始め私はお酒でも注ごうと座ったのだが彼に制止されあっという間に手には赤ワインの注がれたグラスを握らされていた


「……………ありがとうございます」


「別に。」


気が抜けた様に細めた瞳
料理を運ぶ度に開く唇がセクシーで見惚れていると彼は鬱陶しそうにネクタイを緩めてその長い指でボタンをひとつ開いた

先程迄キッチリと着込まれていた白いシャツからチラリと素肌が見えて私の心臓は大音量で高鳴り始める


「……何。」


そんな私をチラリと見遣って言った彼に只首を振る


きっと顔は真っ赤だし好きだと伝えている手前彼を見て緊張している事くらい解っている筈なのに……わざわざ聞いてくるなんて本当に彼は意地悪だ


なんて考えていると



「………それよりさ、沙夜子はどうしてヒソカと一緒だった訳?」


彼の質問に私は顔を上げた




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