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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第138章 クリンアイスとバイブレーション




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長いトンネルを抜けた先、私達を乗せた列車はクリンアイスの入国口にて停車し

私は降り立ったその場からまんじりとも出来ずポカンと口を開いていた



長く続いたトンネルは純度100%の超巨大な氷の中を走行していて

私はてっきり町まで遠回りになるから、なんて理由で穴を開通させたのだと思っていたが……




それは全くの間違いだった




その超巨大氷の中心こそが町だったのだ




広大にポッカリ開いた空間はドーム状に広がりその中に栄えた町並み、大きく開いた天井からは真っ青な空が光を注いでいる


そして驚くべきは全ての建築物は氷で造られているらしく、何処か歪な建物から氷彫刻が繊細過ぎる緻密な建物まで皆一様に空の青を映してサファイアブルーに輝いていた



それだけでも十分に神秘的な情景だが

彼は更に私を驚かせる台詞を呟いた



「クリンアイスはさっき外から見た大きな氷の塊から彫り師が町を彫り作ったそうだよ。」





「………え"っ!どういう事ですか?!?!」




驚愕のあまり吐き出した野太いリアクション


てっきり何処かから切り出した氷を組み立てて建築しているとばかり思っていた家屋


しかし、この町に存在する全ての建造物は正真正銘のひとつの氷で、その証拠にひとつとして接着痕は無いのだと言う



………全ては彫り師によって造られた芸術作品の様な町だったのだ……



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