ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編
第137章 食べ歩く二人
満腹のお腹を擦りながらミントティーで喉を潤し
私達は暫し路上でのブレイクタイムに突入していた………のだが……
「全部美味しかったですね!」
「まぁね。」
「なんか凄いです!私ここに来てなかったら絶対食べてない物ばっかりですよ!」
「だろうね。睾丸なんて普段食べないし。」
彼のこの一言で穏やかに流れていた筈の空間に変な汗が吹き出し始めた
……………睾丸…………睾丸とは所謂…………
そんな物を私がいつ?!?!
なんて混乱しながらも考える余地無く丸い揚げ物の一択で
散々「クリーミーで濃厚ですね!」なんて感想を伝えた私は顔から火が付きそうな程熱く成った
急に押し黙った私にチラリと流された視線
何も知らなかったので当然だが意図せずキ○タマを食べていたと知らされた今
彼の目に私はどう映っていたのだろうか…………
気まずさに窒息しそうだ………っ
そんな私を横目に普段と変わらない彼は平然と単調な声を紡ぐ
「あれヤギの睾丸だよ。やっぱり気付いてなかったんだね。」
「…………いやぁ全く………っ」
「ヤギやラクダ肉は高たんぱくで低カロリー低コレステロールの健康食品だよ。睾丸は精力剤と同じ効能もあるし軟弱な沙夜子には良いんじゃない。」
何が良いのかは全くわからないが彼の博学な知識を聞きながら
やはり何かよくわからない物をむやみやたらに食べるものでは無いと深く後悔した昼下がりだった
「……………い、イルミさんには効能効くんですか………?」
「……効いて欲しい?」
「いえ!!!今で精一杯ですっ!!!私もうっ「残念ながら効かないよ。」