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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第137章 食べ歩く二人




04月06日



私は昨夜の晩とにかく彼を称賛し大興奮しながらアルコールを飲んだ

彼はそんな私に短い相槌を返しながらも

やはり強いという事を褒められるのは殺伐とした世界を生業とする彼にとって嬉しい事だったのか


「あんなの朝飯前だよ。」


なんて単調に言いながら満足気な横顔に大変ほっこりとした




そしてまた朝日が登り新たな1日が始まった


ムーシャを観光するのは今日で最後で名残惜しさを感じながら眺めた町並み


壁の無い部屋でとった最後の食事


私の人生において新婚旅行という一大イベントの行程が半分終わってしまった事が切なくて


「そろそろ出ようか。」


なんてキャリーバッグを引きながら振り返った彼に精一杯の笑顔で頷いた


最初はどうなる事かと思っていたデンジャラスな部屋は雄大な砂丘、美しい星空、顔を変える砂漠の都を存分に見せてくれて

今となっては彼がこのホテルを選んでくれて良かったと心底思う

何だか全てが名残惜しく


「あの、イルミさん!二人で写真とりましょ!」


この部屋での二人の姿を記念に残したいと発した声に彼は快く付き合ってくれた


サラリと落ちる愛しい黒髪

隣に並び立った事でふわりと鼻を擽った彼の香りに甘い夜を思い出してドキリと跳ねた心臓


カシャリと無機質な音の後画面に残った写真は馬鹿みたいに緊張した私の姿と少し瞳を細めてカメラレンズを見詰める彼の無機質な素顔を写し出していて

背景に燦々と輝く都を収めた一枚は私達らしい記念としてフォルダに残った


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