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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第136章 天空の戦い







会場中から拍手喝采を受けながら退場した彼は

暫くして私の元に戻るとアタッシュケースを片手に「帰ろうか。」と、まるで何事も無かった様に言った




「……はい、ほんまにお疲れ様でした!おめでとうございます!!」


「お疲れ、どうも。」


胸が高鳴り高揚する気持ちをそのままに言う私の方がまるで当人の様なテンションで喜んでいて


未だ若い姿のまま頬に擦り傷を付けた彼の姿にぎゅっと胸が熱くなる


見事な試合を見せた彼とゴラルダさんの姿は本当に勇ましく輝いて見えて同時に熱を帯びる彼への想い


まるで感動大作映画を見た後の様に胸が一杯のままに個室から出れば

そこには傷だらけのゴラルダさんと寄り添い歩く奥さんの背中があった




「一年の損失にしちゃでかいが……負けた!」


「えぇ」


「まぁ、コレの1つや2つ売り飛ばせば他愛ない事だ!」


なんてジャラリと首から下がった貴金属を鳴らしながらあっけらかんと笑う姿に



「えぇ、そうね」



寄り添う奥さんは穏やかに微笑んでいて



ゴラルダさんの事を本当に何も知らなければ直接会話をした訳でも無いけれどこの人がいる町はきっと安泰なんだろうな………なんて



敵ながら見事な姿を素直にカッコいいと思う





そんな素敵な二人の背中を眺めながら再び目頭が熱くなった私の隣で


ふと彼が笑った気がした








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